Game Developers Conference 2011

なんか GDC 2011 のフルパスを貰える機会に恵まれたので貯金と有給叩いて行ってみました。GDC は今回が初めて。というかアメリカ自体今回が初めて。


GDC は講演の数は多いものの、ゲームであれば分野を問わず扱うので、コンソール/PCゲーム、ネットゲーム、モバイルゲーム、ソーシャルゲーム、インディーズゲーム、シリアスゲームなど多種多様。扱う内容もプログラム、アート、サウンド、マネジメント、ビジネスとかなんでもありなので、同じジャンルのセッションは少なく、本当に薄く広くといった感じ。

技術志向色が薄く、それが本当に予想外で、もうこういう場で技術話する時代ではないのかなあと (プログラム技術系のセッションとかは勿論内容濃いけど、それ系のセッションがほんと少ない)。確か去年も特定タイトルの技術解説は Uncharted 3 関連がほとんどを占めてたと言われてた気がするので、しばらく前からこんな感じだったのかもしれません。

そして、インディーズ系の勢いがすごく強く感じました。インディーズゲームの特定タイトルの事例紹介セッションの人気、Indies Game Fest のものすごい盛り上がり、MineCraft の Game Developers Choice Awards の入賞等。将来独立して存分に自分の作りたいゲームを作る、という目標を持った開発者の憧れとかもあるのかな、と思いました。

他には講演以外の部分が印象的で、展示ブースでパブリケーションやマーケティングをする&受ける人々、その隣にある Career Pavilion で熱心に就職活動する人々、パーティションで仕切られた大量の商談ブース、夜にある各種パーティーなど。ビジネス、就職、社交などの場としての意味合いの方を強く見てる人も多いんじゃないだろうかという気もしました。この辺は就職活動の類を公式に禁止している CEDEC とは対照的。


個人的に楽しかった講演は Star Craft II のゲームデザインの話。俺 Game of the Year 2010 は疑問の余地なく Star Craft II だったので拝聴。色々苦労話が聞けて面白かった。
http://www.gamasutra.com/view/news/33368/GDC_2011_Developing_StarCraft_II_Like_Inventing_Basketball_2.php

技術的に面白かったのは BattleField3 の SPU based deffered shading の話。講演者が超ベテランの、しかも女性のプログラマで、アルゴリズムの解説に始まり、後半では相当気合の入った SPU specific な最適化話をやってて色々圧倒されました。こういうのこそ事前に想像していた典型的な GDC の講演そのもの。
http://www.slideshare.net/DICEStudio/spubased-deferred-shading-in-battlefield-3-for-playstation-3

講演内容とは関係ないところで印象的だったのが CCP の EVE online データマイニング話で、講演の冒頭で「今日は基礎的な内容を話します。より進んだ内容は来年話します」みたいなことを宣言。北欧のゲームはリアル時間が経過しないと進まないシミュレーションゲーとかもあり、北欧の人は生きてる時間が違うんじゃないだろうかと思ったり。
あと憧れの Will Wright を間近に見れて満足。


色々貴重な体験を得られて面白かったので次回も行きたいところ。次はもっと明確な目的意識を持って。


他細かい雑感。主にサンフランシスコの街の感想

  • 物価。食い物は全体的に日本より高い
  • 消費税が 10% 近くかかる
  • Subway (サンドイッチのファーストフード店) がそこら中にある。30m^2 に一店舗くらいありそうな密集度
  • Subway ほどではないけど、BurgerKing、StarBucks も 2,3 件見た。マクドナルドも見かけたけど意外なほど少ない
  • 本やDVDは地元の店で買うより amazon.com で買う方が安い
  • そのせいなのか結構大きめの本屋が閉店間際で閉店セールやってた
  • 本屋に HALO、Gears of WarEVE online、Blizzardゲーとかのノベライズやコミカライズ等が。特に HALO は大量
  • おもちゃ屋には HALO の乗り物の模型とかも。北米の HALO の浸透度はすごい
  • GameStop (ゲーム屋) 行った。入り口に近い順に Wii、DS、360、PS3、中古の順に陳列
  • Wii は CoD: Blak Ops とか日本では Wii 版出てない大作タイトルもある。Wii 強いんだなあと
  • 新作ゲームは大抵 $60 (+消費税)。アジア版が出てる作品なら play-asia.com で買う方がずっと安い
  • 街中にに Homefront の広告 (↓の写真)。明らかに GDC 参加者を狙い撃ちする目的
  • 治安はあんまり良くないらしい。街の外側はラクガキだらけの廃ビル、中国語の怪しげな看板とかあって夜うろつきまわるのはコワかった
  • 安く上げるためにホテルは会場から若干遠いところを使用。一泊約 $90。立地は良くないけどそれ以外は良くて概ね満足
  • GDC 会場やホテルはもちろん、ショッピングモールや喫茶店に到るまで、大体フリーの Wi-Fi が通っている。市がそういう取り組みをやってるらしい
  • 旅費は飛行機代 11 万強、ホテル代 5 日分 5 万弱、食費 1 万弱でトータル 18 万くらい。飛行機早めに予約したりホテルは友人とシェアしたりなどでまだまだ安くする余地あり

GDC会場着いた。とりあえず今日は下見だけ。

この街の街灯はナトリウムランプなのかな。陽が暮れるとオレンジ 一色。

Powell Street

街のあちこちでHomefrontの宣伝を見かける。

STEAMの展示ブースにルセッティアのポスター。